小説版ノススメ【1/2】

 2003/02/10 

シュラト

アニメ版との違い

「天空戦記シュラト」の小説版は、
TV放映されたアニメ版の単なるノベライズではありません。
小説版に興味を持って下さる方が少しずつでも増えていくことを祈りつつ、
以下にまとめてみました。

最初から「逃亡5人組」

アニメ版では、まずシュラト・ヒュウガ・ラクシュ(&ミー)が辺境へ飛ばされ、
リョウマ・レイガはその後1人ずつ仲間に加わります。
しかし、小説版では
「5人ともインドラ様の反乱を知ったために命を狙われるが、
 ヴィシュヌ様のテレポート能力で間一髪助けられる」
という展開になっています。
その一方で、第6巻第1章では
「それはようやく誤解が解けて、
 リョウマがシュラトたちの仲間になって間もないころのことだった」
という回想シーンが出てきたりもします。単なるミスでしょうか?

デーヴァとアスラは元同族

「デーヴァ神族=善」「アスラ神族(神軍)=悪」という単純な戦いではない、
ということは、アニメ版でも語られてきました。
(「黒のソーマは全ての内にある」……だったかな?)
小説版ではそれがより強調されて、
「もともとは同一の種族(神族)だった者たちが、
 『黒のソーマにとりつかれたもの→アスラ神族』と袂を分かつようになった」
という過去が明らかにされています。
また、黒のソーマと深い関わりのある「ルドラ神族」が新たに登場します。

オリジナルキャラ・オリジナルエピソード多数

設定自体はアニメ版でもあったらしいのですが、
幻帝ミトラをはじめ多数のオリジナルキャラが登場しています。
その他、オリジナルエピソードもいくつか追加されています。
特に深く描写されているのは、レンゲ・インドラ様・アカラナータの3人。
彼らのファンの方なら、読んできっと損はないと思います。
ちなみに、鳩摩羅天ムーラ・ダーラは小説版第6巻までには出ていません。
第7巻以降に出るとも思えないし、ちょっと可哀想。

那羅王レンゲが手天島の戦いで死なない

アニメ版と小説版の最たる相違かも。
アニメ版でも当初はすぐ復活する予定で、ダンやクウヤと違って
命を落としても姿を残したままだったのは、その伏線だったそうです。

鳥枢沙摩明王マユリが神供門の戦いで死なない

神供門で一般神将たちと戦うのは、小説版オリジナルキャラです。
(一応、名前は伏せておきます)

比婆王ダンの生まれ年が異なる

八部衆は、アニメ版ではレイガとクウヤのみ天空暦サーマ9972年生まれで、
後の6人はその1歳下の9973年生まれとなっています。
(シュラトとガイは天空暦9973年生まれに相当します)
が、小説版ではダンは9972年生まれ。
「八部衆の中では年長組」とすることで、
ダンのあの性格&暴れっぷりがかえって際立っていると思います。
(でも、もしかして、単なるミスだったりして……)
ムックその他の資料をよく確認してみたら、
彼の生まれ年は「9972年」だったり「9973年」だったりしていました。
当時から統一されていなかったのでしょうかね?

ストーリー全体が再構成されている

アニメ版は一話完結に準じたストーリー展開でしたが、
小説版では、いくつかのエピソードが同時進行するかたちです。
そのため、アニメ版とはエピソードの順序が若干異なります。

総評

はっきりいって、ストーリーの深みがアニメ版とは全然違います。
TVアニメーションと小説、この2つは表現方法が全く異なるので
単純に比較しても無意味なのですが、それでも小説版の方が、私はより好きです。
ただ、ソーマが立ち昇る様子や、シャクティをつけて歩くあの感じは、
アニメ版を見ていないとイメージが捉えにくいかも知れませんね。
それに、「小説版はつまらない」って方もきっといらっしゃると思います。
けっこうテーマが重いし熱いし、クサいので。
でも、それらに抵抗のない方には、一度手に取ってもらいたいなぁ、と思います。
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