密教&インド神話関連【2】:「インド曼陀羅大陸」
2005/07/18「Truth In Fantasy 11 インド曼陀羅大陸 神々 / 魔族 / 半神 / 精霊」 発行元:新紀元社(1991年) 著:蔡丈夫 判型:文庫判 「Truth In Fantasy」シリーズより、もう1冊ご紹介。 神話や宗教を扱った書籍は ちょっと難しめで取っつきにくそうなイメージがあるのですが、 これはとても親しみやすいです。 イラストやコラムも多いので初心者な私でも飽きずに楽しめるし、 ちょくちょくお世話になっています。 この本の主題は、「ヒンドゥ教の聖典に登場する神々、魔族、精霊などの キャラクター(神格)の紹介」(P6「序文 / ヒンドゥ教の神々」より抜粋)。 神様ごとに 「別名・神格(司っている分野や、関連のある神様の名前)・持物・仏教名」が 見やすくまとめられているのも特徴の1つ。 こういうの、親切で助かります。 本文は6章で構成されています。 それぞれ、 「ヒンドゥ教の“三大神”」「世界守護神」「インドの女神たち」 「魔族」「獣神、半神、精霊たち」「古き神々」 というタイトルが付けられています。 個人的に特におもしろいと思ったのは、ラストの2章でした。 日本はもちろん、世界各地の昔話や民話に登場する 妖怪や妖精といったキャラクターが大好きなのです。 その土地の人々の生活に密着していて、おもしろいなぁ。 それに、有名どころの神様の情報は、他の本やネット上でも目にする機会が多いので、 その分、ここで初めて知ったややマイナーな神々や精霊のエピソードは新鮮でした。 「魔族」の章の序文の見出しに 「神々と魔族の区別が不明瞭なインド神話」とありました。 私がインド神話に対して抱いている印象は、まさしくこれ。 絶対的な善神というものも、その逆も、存在しないのです。 そして、やっていることはやたらとスケールが大きいのに、 怒ったり嫉妬したり喧嘩したり、妙に人間くさいのも魅力的。 大きな戦いのそもそもの発端が 想い人に振られた女性の怒りだったりとか(「ラーマーヤナ」のシュールパナカー)、 ヴィシュヌとブラフマーが「世界の創造主」の名をかけて口論したとか、 いろいろと出てきて興味深いです。 あちこちに掲載されているコラムでは、 さまざまな角度からヒ…
密教&インド神話関連【1】:「密教曼荼羅」
2005/07/11「Truth In Fantasy 52 密教曼荼羅 如来・菩薩・明王・天」 発行元:新紀元社(2000年) 著:久保田悠羅とF.E.A.R 判型:A5判