彼岸
彼岸花を忌み嫌う人は多いそうですが、私はあの赤い花には心を惹かれます。不思議なかたちで、色も鮮やかで、どこか妖しい美しさがあって。
でも、白い彼岸花は少し怖い。
その色や近寄りがたい雰囲気と、あの世や冥府へとつながる連想から、
冥帝ビカラを思い起こさせる花でもあります。
仏教用語としての「彼岸」が「煩悩を脱した悟りの境地」を意味すると知って、
ますます彼に似つかわしいと感じるようになりました。
(拡大版:204KB)
追記:「WCR15御礼(2013/07/31)」より
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自分ではひそかに「シリーズ・花と神将」などど呼んでおりますが、
これもその中の1枚です。
アスラ神軍随一の謀将・冥帝ビカラと
勝手に決めた彼のイメージフラワー・白い彼岸花を描いてみました。
思い付いた当初は、もっと青っぽくて黒っぽくて
ちょっと暗くて怖い雰囲気になる予定でしたが、
色塗りに入った頃にふと
「この人は、ただ純粋に、自分の軍師としての才能を
思う存分発揮したかっただけなのでは?」
と気付いて、彼に対する見方がどんどん変化して、
気付いたらああいう仕上がりになっていたのでした。
正義とか悪とか、そういう概念をぽーんと突き抜けて境地に達してしまったような、
そういうのを表現できていたらいいなぁ、
と思いつつ……思いつつ……、どうでしょうか。
仏画っぽく、掛軸っぽく、霊験あらたかな感じに、
というのを目指してひたすら塗り塗りしていたことを思い出します。
ちなみに、イラストの中で上から降っているのは赤い彼岸花の花びらのつもり。
彼岸花の別名の「曼珠沙華」とは「天上の花」を意味しているそうで、
仏教では、慶事の前兆として
赤い花が降ってくるという言い伝え(?)があるのだとか。
というわけで、実はこのイラストには
ビカラが境地を悟った瞬間、みたいな意味も込められているのですねー。
もう何年も前に描いたものなので、他人事のように解説してしまいますが
得たばかりのその「曼珠沙華」の知識を活かしたくて
そういうことを考えながら描いた……ような気がしますよ。
で、いざ絵に描こうとして、あの細長い赤い花びらが
上から落とした時にどういう向きで落ちてくるのかわからなくなって、
紙で見本を作って高い所から落としてみて
縦長の方を軸として回転するのか横に寝た状態で降ってくるのか、
検証したことも思い出しまし……た……。
どうでもいいところでリアリティを追究する私。
これに関しては結局よくわからなくて
「もういい、想像で描くしかない!(カッ)」って感じで
ああいう描き方になったのでした。
リアリティはどこへ。
(大体いつもこんな感じで絵を描いています)
と、今回はこんな感じで〆。
拍手を送って下さって、ありがとうございました!
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